角膜ヘルペス
角膜ヘルペスは、角膜部分にヘルペスができてしまうことです。黒目の部分にヘルペスができると言い換えればイメージしやすいのではないのでしょうか?口唇ヘルペスなどと同様に風邪をひいて弱っていたり、疲れて体力が低下していたり、免疫力が弱っているときに表面化する可能性がとても高いです。再発がとても起きやすいので根気強い治療が必要になってきます。発病すると涙が出る、眼が充血する、異物感を感じる、視力の低下などが起きます。花粉症などのアレルギー性結膜炎と若干似たような症状ですが簡単に見極める方法があります。角膜ヘルペスは片眼だけ発症する確立がとても高いので片方だけなら角膜ヘルペス、両方に症状がでれば花粉症と疑うとよいでしょう。角膜ヘルペスの症状が出たからと言って周囲の人への感染を心配しなくて大丈夫です。ほとんどの人は既に小さい頃にヘルペスウイルスに感染していて、抗体を持っているからです。
角膜ヘルペスの症状は大きく分けて「上皮型」と「実質型」の2つに分けることができます。角膜の表面でヘルペスウイルスが増えていく場合は「上皮型」、角膜の内側にヘルペスウイルスが入ってしまい黒目部分が濁ってしまうのが「実質型」です。「上皮型」の場合、症状が樹の枝のように見えるので樹枝状角膜炎とも言います。「実質型」の場合、炎症を起こしている部分が円く腫れるので円板状角膜炎とも言います。どちらのケースも主に薬で治療します。ヘルペスウイルスに対する特効薬を使用します。「実質型」の場合は副腎皮質ステロイド系の点眼薬も併用します。薬はしっかりと医師の指示通りに使いましょう。中途半端な使い方をするとヘルペスウイルスが薬に対して耐性を持ってしまいます。ヘルペスウイルスは症状が沈静化しても、三叉神経節にウイルスが潜伏していてしばしば再発を繰り返します。その度にしっかりと治療をしないと角膜に影響がでる可能性があります。完治しても油断せずに再発を起こさないようにするために体調をしっかりと整えて規則正しい生活を送りましょう。